菊地夏野のブログ。こけしネコ。


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2010年 11月 08日 ( 1 )

ジェンダー研究をすること

 以前あるところで、自分はできるだけジェンダー色が薄いふりをしてきた、という言葉を聞いた。そのひとは社会学関係の研究者だった。
 薄いように見せかけなければいけないくらいにはそのひとの研究はジェンダー視点をそなえたものだったようだ。
 そのひとのなかでは、ジェンダー研究者は損をする、色眼鏡で見られる、就職先が見つからないなどのイメージがあるのだろう。似たような発言は時々聞くし、そういう印象を持っている人も多いかもしれない。
 思い返せばわたしも院に入る前に、井上俊氏に「ジェンダー研究者は不利なんですか」と聞いたことがあった(笑)。今思えばずいぶんとストレート。
 そんなバカな私の質問に井上氏は「研究方法や分野でそのような差別をされることはない」というような感じで答えたと思う。それに対して私は、まあ実際のところは分からないけど、社会学という世界はいちおうはそういう良識的な建前はあるのだなと思った。

 しかし自分の中にジェンダー視点がある人がそれを隠しながら研究活動をするというのはどんな状態なんだろうか。研究活動というのは自分の視点や認識を明るみに出しながら検証していくものだから、自分の頭の中の一部を隠しながら行っていては、検証作業が中途半端にならざるを得ないのではないだろうか。それは、結局のところ自分の研究の質を下げることになってしまうのではないか。

 と、こういうようなことを知人にしゃべっていたら「あなたは特別だから」と言われた。特別というのはこの場合、周りを気にしないとか迎合しないとかの意味だろう。わたしのなかでは、自分の視点を隠して研究をするということに対して批判的意識があるから、「あなたは特別」と言われてしまうと、批判を無効化されるように感じた。

 その知人の発言について考えていたのだけど、こういう反応も仕方ないのかもしれない。「特別だから」という発言にはどこか切り捨てられるような感じがあるけど、もしかしたらそのひとは何かを防衛するために言ったのかもしれない。でもそれはそのひとの問題であり、わたしの問題ではない、はず。

 すべてのひとに同意してもらうのは無理だから、だからこそ自分は自分の言葉を発さなければならないのだろう。それが嫌なら、言葉で何かを伝える仕事をしてもあまり意味がない。そういう覚悟が自然に持てるようになりたい。
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by anti-phallus | 2010-11-08 23:57 | フェミニズム | Comments(0)