菊地夏野のブログ。こけしネコ。


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福島・放射能・原発etcのこと

 ずっと気にかかっていたことがあります。気にかかる、どころか心の深いところに重石のようになっている、という方が正確な表現なんですが。何かと言うと、なんと名付けていいかすら分からないような感じで、つまりは福島の原発事故のこと、放射能のこと、避難者のことなど。2011年の3・11以来、自分の中の何かが止まったようになっていて、それは考えだすとあまりに重いので、ふたをしていました。でもそうもしていられないので、ちょっとずつ頑張って書くことにしたいと思います。

 放射能や原発のことがほとんどタブーとなっている現状ですが、このようななかでも貴重な仕事をしているひとはたくさんいます。まずは毎日新聞の記者の日野行介さんの本、『原発棄民 フクシマ5年後の真実』(毎日新聞出版、2016年)と『フクシマ6年後 消されゆく被害』(尾松亮と共著、人文書院、2017年)をお勧めします。事故後、福島と周辺の多くの住民が関東や関西以西に避難しました。彼女、彼らは「自主避難者」と呼ばれます。自主避難者に対する政府の政策について報じられています。世間では「たくさん金をもらって」という冷たい視線もあるようですが、じっさいにはそんなことはなく、唯一あった住宅支援も切られました。政府は「帰還」をほとんど一つだけ選択可能なものとして進めていますが、現地はまだ放射能の線量の高いところも多く、そもそも政府が帰還の基準としている「年間20ミリシーベルト」は、事故前の基準「年間1ミリシーベルト以下」を大幅に上回るものです。こんな政策で、子供を育てる責任のある人々が納得できるでしょうか。この本では、このような当事者無視の政策がどのようにして審議・決定・実行されたのか調べられています。2冊目は、それらの政策の中で引用される「チェルノブイリの例」がいかに歪められて用いられているか立証しています。著者が直接訪問するチェルノブイリ被災地のレポートでは、日本とはまったく違う住民支援の例が伝えられています。
 日野さんのインタビューがこちらで読めます。

 それから、マスコミでは避難者の問題が一部ではあるけれど心あるジャーナリストや研究者によって主張されているのに対して、放射能汚染や被曝の問題はそうではないように感じます。放射能汚染、被曝の問題は、事故直後はかなり広範に認識されていたように思うけど、現在ではほとんど口にされないのではないでしょうか。でも本当に、もう安全だと言い切れるひとはどのくらいいるのでしょうか?どうも私は、この問題がタブーになってきているように感じられて仕方ないのです。
 結局、避難した方々が帰れない理由の多くは、「被曝のリスク」です。放射能、放射性物質の怖さはあくまで「リスク」でしか考えられないこと。放射能が引き起こすガンや白血病、その他の疾病は放射能以外の原因でも生じるもの、あるいはそもそも原因をはっきり特定しにくい病気なわけで、一定程度の放射能を被曝したらこのくらいの確率でガン等の病気になりやすいよ、という形でしか理解できない。微細な形で、かつ全体的な形で人体に影響を及ぼすもの。だからこそ、できる限りの安全を期すために細心の注意を払われなければならないのに、今の日本ではこの不安を語ることすら憚られる雰囲気になっていないでしょうか。
 ですから専門家ではない私たちが調べようとすると、ネットや一部の本しかない。ネットではやたらと不安を煽られるようなサイトもあったりして怖いです。
 データとして信頼度の高いものを挙げておきます。

市民放射能測定データサイト みんなのデータサイト 

東洋経済オンラインサイト掲載 2015年のアエラの記事 


これらを見れば、東日本の広い範囲にわたって汚染が存在していること、特に人口の多い関東地方も無視していいレベルではないことが分かるでしょう。だから、避難者を棄民する政策は避難者だけの問題ではないのです。汚染に対して対策もとらずタブー化して、危険な地域に戻そうとする。食品を通じた内部被曝のリスクも考えれば、日本全体(さらには国外にも)の問題なのです。


最後に、私はこの問題は子どもと女性に対する暴力でもあると思っているのです。放射能のリスクは特に女性と子どもにとって大きい。身体的なレベルでも、また、子育ての責任をまかされているという意味でも女性にとって特に大きな問題なのです。避難者の多くは女性と子どもです。国は彼女たちを見捨てようとしている。これが、フェミニズムの課題でなくて何でしょうか。










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by anti-phallus | 2017-11-23 15:46 | 原発/震災 | Comments(0)