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菊地夏野のブログ。こけしネコ。


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ジェンダー・セクシュアリティの視点からレイシズムを考える

 先日11月23日に、ICU(国際基督教大学)のCGS(ジェンダー研究センター)でシンポジウムがありました。呼んでいただいてパネリストのお仕事をさせていただきました。「対立を語り直す」というタイトルで、下記のようなものでした。
ジェンダー・セクシュアリティの視点からレイシズムを考える_f0210120_18235551.png



 終わるまでとても緊張したのですが、振り返ってみるとずいぶんと重要な、深い企画だったと改めて思います。ちょっと驚くくらいに。
 そもそもの企画の発案が、最近のヘイト・スピーチの問題から発しています。街頭で、差別的なスピーチを叫び続ける集団と、それに対する「カウンター」のひとびとによる批判の行動。マスコミでも報じられているのでご存知の方も多いかと思いますが、一体この先どうなるか予断を許さない状況と言っていいでしょう。
 この企画はそのようななか、ヘイト・スピーチ現象を批判するさいに、ジェンダーやセクシュアリティの問題が抜け落ちているのではないかという問題意識から設定されました。
 ヘイト・スピーチがターゲットとしていることのひとつが、「慰安婦」問題を消し去ることですから、この指摘はもっともなことです。単に、ヘイト・スピーチを「レイシズム」と括ってしまうと、性暴力の問題が見えなくなってしまいます。これは非常に大きな問題です。

 企画では鄭暎惠(ちょんよんへ)さんが、ポスト・コロニアル・フェミニズムの可能性を話されて、私も改めてその必要を感じました。
 
 これまで、「慰安婦」問題はこのまま消えていってしまうのだろうかと漠然と不安に思っていましたが、最近の情勢を見るにつけ、おそらく決して消えはしないだろうと思うようになりました。ただし、正確に戦後責任の問題として政治的、社会的に認識されるまでは、幻影のように、ナショナリストが否定しても否定しきれない、亡霊のようにこの日本社会で残存し続けるのではないでしょうか。
 現在起きている「民主主義への嫌悪」。ものを考えるひとびとはこの現状から逃げることはできないでしょう。
by anti-phallus | 2014-12-02 18:32 | 仕事